ナイジェリアのヨルバ族(Yoruba)の「祈りの木板」です。 神の恵みに感謝の祈りを捧げる際に、この木板を叩き、音を鳴らし、音とともに感情を表現しました。 ヨルバ族古来の多神教では神々はオリシャ(Orixa)と呼ばれ、数百を越えるオリシャがいると信じられています。 これは各地の精霊信仰や自然崇拝といったアニミズム(animism)や、日本の神道における「やおよろずの神」に通ずるものがあります。 秩序だった祭司制度や神殿こそありませんが、オリシャに祝福を願うことや感謝を捧げることによって、 ヨルバの神々の体系が呼び起こされると考えられています。 ヨルバ族の文化は神々の数と同じくらい多種多様です。 オリシャ崇拝や祖霊信仰を根幹にして、様々な木像や仮面などの木工、ビーズ細工や青銅細工、陶芸などが生み出されました。 これらの多くは神々や先祖を称えるために作られたものと言えます。 儀式もまた多様で、信仰儀式のほかにも祝宴や葬儀、偶像に捧げる儀式や豊穣の儀式など様々な儀礼により加護を祈りました。 神々や先祖を称えるために作られた信仰心を基に持つことは、儀具・工芸・音楽らが密接に関連していくことを意味します。 アフリカ美術やアフリカ音楽はこのように信仰がと着した文化の中で形成されていきました。 ヨルバのオリシャ崇拝の儀礼において、打楽器(ドラム)は踊るための伴奏楽器以上に重要な役割を果たします。 西アフリカに見られるバタやドゥンドゥンなどの太鼓は、発せられる音によってヨルバ言語音を伝達する「トーキングドラム」と呼ばれます。 文字が発明される以前に、コミュニケーションや通信の道具として作られたのが起源だと言われ、 神々や先祖を称え祈る言葉を表現するための道具として、神話の伝承や様々な儀礼・交霊に用いられました。 心拍に呼応するこの道具はやがて楽器となり、ヨルバ音楽はその後の全ての音楽の起源になったとされます。 この「祈りの木板」はそれらの原初的なものとも言えるでしょう。
木臼
0円 (税抜)
セレモニーボックス
250,000円 (税抜)
祭器
ブロル
※1組での価格です。
450,000円 (税抜)
祈祷杖・頭部
180,000円 (税抜)
ボルコト
35,000円 (税抜)
髪飾り
95,000円 (税抜)
土偶
65,000円 (税抜)
90,000円 (税抜)