シャーマン(shaman)が祈祷の際に使った中空土偶です。人間や精霊を模して作られた土像は、多産や豊穣などを祈ることから女性をかたどった像が多くみられ、そこに信仰のあり方や生命観を表したと言われます。北カメルーンのこの一連の土偶は、その表情から英語圏ではギグル(giggle)と呼ぶ人もいます。270以上の民族がいると言われるカメルーンの4割近くは、現地固有の精霊信仰や民族宗教などのアニミズムですが、近年ではイスラム教やキリスト教も混在し、宗教状況は複雑化していると言われます。アニミズムは熱帯雨林などの環境である西部や南東部が中心となっており、自然の厳しい北部ではフルベ族を中心にイスラム教徒の多い地域になっています。北部には牧畜生活を起源にもつフルベ族(Fulbe)のほかにも、カヌリ族、ハウサ族、マンダラ族、ドゥル族などとても多くの民族が暮らします。フルベ族の二次グループにあたるボロロは、今も伝統的な放牧生活を送っています。この土偶は女性の偶像であることから、イスラム教義的にフルベ族のものではないとも推測できますが、一般にイスラム圏として知られるサヘル地域には、イスラムとは異質な要素をもつ精霊信仰も存在するので詳細な出自は不詳です。
木臼
0円 (税抜)
セレモニーボックス
250,000円 (税抜)
祭器
ブロル
※1組での価格です。
450,000円 (税抜)
祈りの木板
祈祷杖・頭部
180,000円 (税抜)
ボルコト
35,000円 (税抜)
髪飾り
95,000円 (税抜)
土偶
90,000円 (税抜)