クランベリーガラス (金赤ガラス)とは
金によって発色させる、明るく鮮やかな赤色ガラスを「クランベリーガラス(金赤ガラス)」と言います。
17世紀前半にドイツのヨハン・クンケルによって開発されたこの技法は、純金を王水(硝酸1:塩酸3の混合液)に溶かしたものを、ガラスの原料の珪砂に混ぜて使用するというものです。
しかし発色は非常に 難しく、溶融条件や成形した時の温度具合で色が変化してしまいます。
熟練した職人達の丁寧な手作業から生まれたクランベリーガラス器は、イギリスではビクトリア期に愛用され、様々な高級ガラス器がこの金赤ガラスによって作られました。
当時からとても貴重な物とされ工芸や装飾用として尊ばれました。
果物のクランベリーに似た色から「クランベリーガラス」と呼ばれます。
透明感と深みを併せもつ見事な色合いは美しく、今になっても見るもの魅了してやみません。